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脂肪肝のお話し
前回、肥満の合併症として「睡眠時無呼吸症候群」をご紹介しました。
今回お話しする合併症は「脂肪肝」です。
<脂肪肝とは>
健康な肝臓には、3%を少し超える程度の脂肪(中性脂肪・コレステロール・リン脂質など)が含まれています。しかし、10%を超えると細胞の中に脂肪滴という泡状のものが現れるようになります。この脂肪滴が、肝細胞の小さな集合体である肝小葉の中の肝細胞の3分の1以上に現れるようになった状態を「脂肪肝」といいます。 「脂肪肝」は、ほとんど自覚症状がないのがふつうですが、「肝炎」が合併しやすいという特徴もあります。
<どうしてなるの?>
脂肪肝の原因は、肥満とアルコールの飲み過ぎです。脂肪肝で肝臓にたまった脂肪のほとんどは、エネルギーの過剰摂取や運動不足が原因でたまった中性脂肪です。このため、肥満度が20%以上の場合、脂肪肝の人が増加します。また、アルコールの飲み過ぎが原因で肝臓に中性脂肪が溜まったアルコール性脂肪肝の人は、肝臓の繊維化が進むため「肝硬変」に進行しやすくなります。 脂肪肝のある人は、動脈硬化や高血圧になりやすく、「肝硬変」や「肝炎」以外にも心臓病や脳卒中のリスクも高い場合が多いので、健康的なライフスタイルを心がけましょう。
ここで、もう少し、アルコールと肝臓について詳しくお話しましょう。
<アルコール性肝障害>
日本での肝臓病は8割がウィルス性のものですが、最近ではアルコールによる肝障害も増えています。アルコールは胃や腸で吸収されて、肝臓に運ばれてきます。そして酵素によって分解されて、最終的には二酸化炭素と水に分けられ、息や尿となって体外に排せつされます。アルコールの量が少なければ肝臓での分解や処理もできますが、量が多すぎたり飲むペースが早いと分解が間に合わなくなって、分解されないまま血液に流れ込んでしまいます。酒量が増えれば、肝臓での処理は追いつかなくなって、さすがに我慢強い肝臓でもついには音を上げてしまいます。そうなると肝細胞が破壊されて肝障害が起こるのです。
アルコールによる肝障害はすぐに現われず、気付かないうちにじわじわと進行しています。アルコール性肝障害は、段階によって次の4つに分けられています。
(1).アルコール性脂肪肝
アルコール性肝障害の初期段階で、禁酒すれば肝臓は正常に戻ります。脂肪肝というのは肝細胞の中に中性脂肪がたまる病気でアルコールの飲み過ぎや栄養の摂り過ぎ、肥満などが原因になります。中性脂肪というのは食事から摂る脂肪だけでなく、アルコールや糖質からも肝臓で合成されて摂取しているものなので、毎日アルコールを飲み続けていると肝臓に中性脂肪が蓄積されて肝機能が衰えてしまいます。肝機能検査のγ−GTPの値が高くなり、GOTやGPT、LDH、総コレステロールなどの数値も上昇します。自覚症状はほとんどありませんが、毎日お酒を飲んでいる人は要注意で、週に2回は休肝日をもうけたほうがいいでしょう。
(2)アルコール性線維症
[放っておくと肝硬変へ移行する]
脂肪肝のときに禁酒をせずにアルコールを飲み続けると、肝細胞の周りに線維がスジのように増えてきます。そうなると栄養分が肝臓に入りにくくなるため肝機能が低下してしまいます。γ−GTPやGOT、GPTなどが脂肪肝のときよりも強く上昇しますが、これは肝硬変の前段階なので、そのまま飲酒を続ければ肝硬変に進行してしまいます。
(3) アルコール性線維症
[集中的、大量の飲酒で肝細胞が破壊される]
普段お酒を飲んでいる人が、集中的に大量に飲酒したときや、数日間大量に飲み続けたりすると起こります。肝細胞が急激に破壊されて肝臓の機能が急激に低下します。そうすると肝不全から死亡してしまうこともあるのです。症状は体のだるさや食欲不振、発熱、嘔吐などがあり、重症になってくるとむくみや疲労感、黄疸、腹水などが現われて、昏睡状態に陥ってしまうこともあります。肝機能検査では、特にGOTの値が大きく上昇します。治療で改善はされますが、飲酒を続けると肝硬変になってしまいます。
(4) アルコール性肝硬変
長期間、大量にお酒を飲んでいると、もっとも重いアルコール性肝硬変に進行してしまう可能性があります。肝硬変の症状と同じように、手のひらが赤くなったり、上半身の皮膚にクモの足のような血管腫が出たり、顔の皮膚がやや赤くなったり鼻が赤くなったりします。γ−GTPの数値が上昇しますが、肝硬変の病状が進行すると今度はだんだん下がってきます。
<節酒と禁酒でアルコール性の肝臓病は防げる>
アルコールによる肝障害を防ぐためには、適量を守る、また禁酒することが大切です。食べながら時間をかけて飲むようにして、少なくても週に1〜2日は休肝日をとることが必要です。日本酒なら2合以下、ビールは大ビン2本まで、ウィスキーではダブルで2杯までです。また女性はアルコールの害を受けやすく、男性の半量で肝硬変になるともいわれているので注意が必要です。
アルコールを飲まない人も、以下の点に注意しましょう。
<脂肪肝の予防のポイント>
・ 肥満にならないよう食事、運動で体重をコントロールする
・ 運動不足にならなにようにこまめに体を動かす
・ 食べ過ぎないようにする

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食べすぎ、飲みすぎに注意して、肝臓をいたわってあげてください。
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