薬剤師コラム
〜第二十話〜 高血圧の話し
少し前のWHOの基準によれば正常な値は、最高血圧が140/90mmHg未満としていたようですが、最近の傾向では低めに低めになっていっているようです。平成13年に出された日本高血圧学会のガイドラインによれば、正常血圧は130/85mmHg未満で、収縮期血圧130〜139、拡張期血圧85〜89mmHgは正常高値ということになっているようです。アメリカの最新の2003年の米国高血圧合同委員会の報告によれば正常血圧は120/80mmHg未満となり、収縮期血圧120〜139、拡張期血圧80〜89mmHgは前高血圧(高血圧予備軍のようなもの)という呼び方を提唱しています。そして高血圧にいたっては140/90mmHg以上としているようです。
加齢に伴い血圧は高くなる傾向にあるようですが、最近の基準値の低下は若いうちから下げておいて歳を重ねたときに多少あがったとしても大丈夫じゃないか?というような先見的な考えからだとおもわれますが、逆に言えばそれだけ高血圧に対してシビアになってきているともいえますね。
血管だけではなく、心臓のほうも懸命に血液を送り出さねばならないために筋力をつけてたくましくなっていきますが、それは心臓の肥大ということになってしまいそれがさらに進んでしまうと逆に血液を送り出す力が弱くなってしまうのです。
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高血圧の中で原因がはっきりわかるものは全体の大体1〜2割とされています。この原因の分かるものを二次性高血圧症といいます。その原因で最も多いのは腎臓の病気に伴うもので、その次に多いもの副腎に原因があるといわれています。心臓や血管に何らかの原因があって高血圧症が起こる事もあります。これらの発病の殆どが30歳までに発病するケースであるといわれています。 残りの8〜9割のものに関しては原因がはっきりしないとされていて、それを本態性高血圧症とよびます。はっきりしないといっても、様々な原因が絡み合ってしまい特定に絞り込めないからということです。その引金である因子には加齢・ストレス・高カロリーの食生活・塩分摂取過多・性別、家族歴、運動不足、酒やタバコなどさまざまなことが考えられるでしょう。
40代で1〜2割、60代では4割以上の人が本態性高血圧症だといわれいます。この本態性高血圧症の場合、血圧が高くなるだけで頭痛や肩こり、動悸や息切れといった割合軽い症状しかでませんし、直接死因になるようなことも殆どありません。ですので本人は極めて自覚を持ちにくくなります。しかし病気自体はひそかに進んでゆき臓器などの障害が出る頃には目のかすみや眩暈などの本人が自覚しないことがよくあります。そのためにいつのまにか臓器等に影響が出て脳卒中・心臓病・腎臓病といった合併症などもおこしやすくなります。この頃には直接的な死因になりかねません。本人の自覚無しにいつのまにか病気になっていることがおおいので別名サイレンとキラーともよばれています。
塩分に含まれているナトリウムには、血液量や血管緊張の保持に重要な働きをしますが、日ごろの生活で塩分の摂取が多くなりすぎると血液中のナトリウム量が増加します。ナトリウムが増加するとそれを薄めようと血液は水分を取り込みます。そして結果的に血液量の増加により血圧が高くなるというわけです。そこにナトリウムをどんどん摂取してしまうと過剰なナトリウムは血管の内側に付着して動脈硬化を引き起こしそしてやはり、血圧は高くなります。 外食産業が盛んになっている現代では、外食することも割合普通になってきた様に思いますが、外食で食事を済ますと意外なほど食塩が潜んでいたりするので注意が必要です。
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